グレモン錠とは?仕組みから交換方法・防犯性を強化する方法を解説!

グレモン錠は住宅やオフィスのサッシ窓に広く用いられる窓錠の一種で、レバー操作ひとつで施解錠できる利便性の高さが特徴です。本記事では「グレモン錠とは何か」を明らかにし、その仕組みやメリット・デメリット、取付方法から防犯性の強化策まで、初心者にもわかりやすく解説します。
窓まわりの防犯対策や交換を検討している方は、まず基本を押さえて最適な製品選び・施工方法を押されておきましょう。
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この記事でわかること
- グレモン錠の基本的な仕組みと構造
- グレモン錠のメリット・デメリット
- DIYでの取付・交換手順
- 業者へ依頼したときのメリットと費用相場
- 防犯性能を高める方法
目次
グレモン錠とは何か
グレモン錠は、レバー(ハンドル)を回転させるだけで窓や扉の施解錠ができるシンプルな錠前です。英語の「gremon」はフランス語の「crémone」に由来し、歴史的には鎧戸(クレモンハンドル)などにも用いられてきました。主にアルミサッシ窓に標準装備されることが多く、寸法や取り付け位置が統一されているため、交換部品の入手やDIYでの取り付けが比較的容易です。
また、レバー部の回転角度でロック状態が一目でわかるため、子どもや高齢者でも操作しやすい点が大きな特徴といえます。多くの住宅メーカーやサッシメーカーが採用しており、日常的な窓の開閉シーンで幅広く活用されています。
グレモン錠の仕組みと構造
グレモン錠は、レバーハンドルの回転動作だけで複数のシャフト(差込棒)を同時に連動させる「多点ロック機構」を持つ錠前です。シンプルな内部構造ながら、上下複数箇所で扉や窓枠を強固に固定できるため、気密性や耐風圧性、防音性の向上にも寄与します。
ここではグレモン錠の仕組みや他の錠との違いについて解説します。
グレモン錠の基本的な構造
グレモン錠は主にレバーハンドル、回転軸、スライドピン、受け座で構成されるシンプルな機構です。レバーを操作すると回転軸が動き、その動きが内部のスライドピンやシャフトに伝わって上下にスライドし、窓枠や扉枠の受け座にかみ合って施錠・解錠を行います。
部品点数が少ないことで故障リスクが抑えられ、定期的なグリスアップや軽いクリーニング程度のメンテナンスで長期間安定した動作が期待できます。また、主要メーカー各社が互換性のある交換用ユニットやアダプターを提供しており、既存の窓サッシへの後付けやDIY交換に対応しやすい点も特徴です 。
他の錠との違い
一般的なシリンダー錠や単点ロックのレバーハンドル錠では、施錠動作が「鍵を差し込んで回す」か「ハンドルを上下動作させる」など別々のアクションで完結します。一方、グレモン錠はレバーの回転だけで複数のシャフトを連動させる「一動作多点連動式」を採用しています。
これによりワンアクションで確実に上下各箇所がかみ合い、気密性や耐風圧性、防音性を大幅に高めることが可能です。ただし、構造がシンプルな反面、単体での耐ピッキング性や耐こじ開け性はやや劣るため、補助錠や防犯フィルムの併用など、別途の対策が推奨されます 。
グレモン錠のメリット・デメリット
グレモン錠は必要最小限の部品で構成されるシンプルな錠前であり、住宅用サッシ窓や防音ドアなどで広く採用されています。構造が簡潔なため故障リスクが低く、気密性や防音性を高めやすい点が最大の特徴です。一方で、防犯性能を補う工夫が必要になるため、導入前には長所と短所を正しく把握することが重要です。
主なメリット
グレモン錠は部品点数が少ないシンプルな構造を採用しているため、故障や不具合の発生が抑えられ、長期間安定して使用できます。また、レバーを回すだけの直感的な操作で施解錠が完了するため、高齢者や子どもでも迷わず扱えるのが魅力です。
さらに、窓と障子をギュッと引き寄せる多点ロック構造により、室内の気密性や防音性が向上し、周囲への音漏れや風の侵入を防ぎやすくなります。加えて、多彩なデザインとカラーをそろえたモデルが豊富に流通しており、インテリアに合わせて選べる点も支持されています。
主なデメリット
グレモン錠はレバーハンドルの操作だけで解錠できるため、サムターン回しやこじ開けなどに弱く、単体では防犯性が低い点が最大の弱点です。また、シンプルな構造ゆえにレバーや内部スライドピンが破損すると、鍵自体がまったく動かなくなる恐れがあり、修理ではなく本体交換が必要になるケースが少なくありません。
さらに、グレモン錠仕様の窓は特殊であるため、補助錠など防犯性を高める製品のバリエーションが限られている場合もあります。これらの点から、必要に応じて補助錠の併用や防犯フィルムの貼付など、追加対策を検討することが望ましいです。
よく使われるグレモン錠の種類
住宅やオフィスの窓まわりで特に普及しているグレモン錠の代表的な2種類を紹介します。どちらもレバーひとつで施解錠できる利便性を備えつつ、用途や取り付け場所によって最適なモデルが異なるため、選択時の参考にしてください。
クレセント錠
クレセント錠は、窓サッシの内側に取り付けられる三日月形のレバータイプで、上下にレバーを動かすだけでロックと解除を行います。名前は英語の“crescent”(三日月)に由来し、住宅の引き違い窓や横すべり窓に標準装備されることが多いモデルです。
シンプルな一点締め構造であるため、施工性が非常に高く、交換用部品や補助錠が豊富に流通しています。気密性を高める用途に加え、DIYでの後付けやメンテナンスも容易で、初めてグレモン錠を導入する方に最適です。一方、単点締めのため耐風圧性や耐こじ開け性能は多点ロックモデルに比べて劣る点に注意が必要です。
グレモンハンドル
グレモンハンドルは、レバーハンドルと錠前機構が一体化した多点ロックモデルで、レバーを回すと内部の複数シャフトが同時に伸縮し、上下複数箇所で施錠を行います。窓だけでなく、室内ドアや防音ドア、玄関の勝手口など、密閉性や防音性を重視する開口部に広く採用されています。
特に防音室や機械室など、気密性を求められるシーンでは、グレモンハンドルの多点締め構造が威力を発揮します。また、各社からシリンダー付きモデルや電気錠連動タイプまで多彩なラインナップがあり、用途に応じたカスタマイズが可能です。
ただし、構造がやや複雑なため、DIYでの交換には専門的な知識と工具が必要になる場合がありますので、業者への依頼も検討してください。
グレモン錠の取付・交換方法
グレモン錠の交換作業は、事前準備から仕上げの動作チェックまで、順序を守って丁寧に行うことが重要です。ここでは、窓サッシに標準装備されるグレモン錠をDIYで交換する手順を3つのステップに分け、工具選びや作業上の注意点を交えながら詳しく解説します。扉の強度や気密性を確保しつつ、スムーズに作業を進めるためのコツを押さえましょう。
カバー・ネジを取り外す
作業を始める前に必要な工具は、マイナスドライバー、プラスドライバー、手袋、メガネなどの保護具です。まず、グレモン錠のレバー根元にあるプラスチック製のねじカバーをマイナスドライバーでそっとこじ開けます。
カバーを外すと、上下2箇所(またはモデルによっては上下各4箇所)の取付ネジが露出するので、プラスドライバーでゆっくりと緩めていきます。この際、裏板やスライドピンが落下しないよう、上部のネジは完全に外さずに仮止めしておくと安心です。また、ネジを取り外す際には、手が滑ってガラス面や障子を傷つけないよう、ドライバーを直角に当てることを心掛けましょう 。
古いグレモン錠の取り外す
カバーとネジが外れたら、次にレバーハンドル本体と受け座(受け金具)を同時に外します。まず、施錠または解錠の状態にレバーを合わせたうえで、ハンドル根元の固定ネジを外し、本体を手前に引き抜きます。
その後、障子側に飛び出しているスライドピンを受け座の穴から引き抜くように動かし、土台ネジを取り外して本体を完全に取り外します。古いグレモン錠を外す際、内部のスライドピンや小さな部品が落ちやすいため、下にタオルなどを敷いて部品を失くさないようにしましょう。
また、長年使用した固定ネジや土台にサビや汚れがある場合は、ここでクリーニングや潤滑剤の塗布を行うと、新しい錠前の動作が滑らかになります 。
新しいグレモン錠を取り付ける
古い錠前を外したら、新しいグレモン錠を取り付けます。まず、スライドピンの位置を障子側の連動バーの穴に合わせ、手で軽く差し込みます。次に、本体を押し込みながら上下の取付ネジを仮締めし、レバーが動かせるかどうか確認します。問題なければ、プラスドライバーで上下のネジを交互に少しずつ締め付け、均等に固定します。
ねじカバーを元に戻し、最後にレバーを回して施解錠がスムーズに行えるか、ガタつきや異音がないかを入念にチェックしましょう。ネジの締め過ぎは動作不良の原因となるため、適度なトルクで締めることがポイントです 。
自分で交換するのが不安なら業者に依頼しよう
DIYでのグレモン錠交換に不安を感じる場合は、プロの鍵屋や施工業者へ依頼するのが安心です。専門業者であれば、適切な工具と知識を持ってスムーズに取り付けから防犯チェックまで行ってくれます。ここでは、業者に依頼するメリットや費用相場、信頼できる業者を見極めるポイントを解説します。
業者に依頼するメリット
業者へ依頼すると、まず確実に適合する部品の選定や、サッシの状態に合わせた加工・調整をプロの視点で行ってくれます。DIYの場合はドライバー1本で済むように見えても、取り付け角度やネジの締め具合がわずかにずれるだけで動作不良やガタつきが発生しやすくなりますが、業者なら精密に調整し、動作確認まで徹底して実施します。また、防犯性を高めるための追加オプション(補助錠や防犯フィルムの併用など)についてもアドバイスや施工をその場で提案してくれるのが大きなメリットです。さらに、万一施工後に不具合が発生した場合でも、保証やアフターフォローが付帯していることが多いため、安心感を得られます。
業者に依頼したときの費用相場
グレモン錠交換を業者へ依頼する場合の費用は、おおむね以下の要素で構成されます。
出張費・基本工賃:5,000~10,000円程度
部品代:2,000~5,000円程度
総額では8,000円~25,000円程度が一般的な相場です。住宅の築年数や窓枠の状態によっては、下地補修やサッシ交換が必要となり、費用がさらに増加する場合がありますので、事前に見積りを取ることをおすすめします。
信頼できる業者の選び方
信頼できる鍵屋や施工業者を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。
実績と口コミ:施工事例や利用者の評価がウェブサイトや口コミサイトで高評価かを確認する
見積りの明朗性:電話やメールでの概算見積りが具体的か、追加費用の有無を明確に提示してくれるか
保証・アフターフォロー:施工後の不具合対応や部品保証期間の有無を確認し、書面で保証内容を示してくれるか
資格の有無:鍵技師や建築施工管理技士などの関連資格を持つスタッフが在籍しているか
即日対応の可否:緊急時の即日対応が可能かどうか、対応エリアの広さも事前にチェックする
これらを踏まえ、複数社から見積りを取り比較検討することで、適正価格で安心して依頼できる業者を見つけられるでしょう。
グレモン錠の防犯性能を高める方法
グレモン錠はシンプルな構造ゆえに単体では防犯性に不安が残る場合があります。ここでは、既存のグレモン錠をより強固にするための具体的な対策を5つ紹介します。窓まわりの侵入リスクを抑え、安心して暮らせる環境を整えましょう。
補助錠を設置
グレモン錠のほかに、鍵付きクレセント錠やバータイプの補助錠を窓の上下や両サイドに取り付けることで、施錠箇所を増やし、工具や手だけでのこじ開けを困難にします。特に補助錠は後付けが容易で、ドリルや細いバールを挿し込む隙を物理的に遮断できるため、防犯性能を大幅に向上させられます。
補助錠を併用すると、侵入にかかる時間が増え、防犯アラームの作動や通報の猶予を稼ぐ効果も期待できます 。
防犯フィルムを貼る
窓ガラスを割って侵入されるリスクを抑えるため、CPマーク取得の防犯フィルムを貼付するとよいでしょう。厚手のフィルムはガラスを破る際にひびが広がりにくく、破片が飛び散らない性質を持つため、侵入者の作業時間を遅延させます。
施工は専門業者に依頼しますが、DIY用のキットも市販されており、比較的簡単に貼れるタイプもあります。防犯フィルムとグレモン錠の併用で、ガラス破りからの侵入を効果的に防止できます 。
面格子を設置する
窓の外側にアルミやスチール製の面格子(柵)を取り付けることで、物理的なバリケードを作れます。面格子はネジやボルトで固定されるため、下から油圧ジャッキなどを使った持ち上げ開錠が難しくなり、バールなどの工具でこじ開けることも困難です。
また、防犯用ガンメタリックやブラックの塗装を施したデザイン性の高い製品もあり、外観を損なわずに設置できるため、住宅の美観を保ちながら強固な防犯性能を確保できます 。
防犯アラームを設置する
窓や扉に衝撃感知式や振動感知式の防犯アラームを取り付けると、異常振動を瞬時に検知して大音量の警報を鳴らします。侵入者は「やばい」と感じて作業を中断しやすく、近隣への発見リスクも高まるため、抑止力として効果的です。
無線式の簡易キットは電池駆動で配線不要、1000円台から購入可能です。スマートホーム連携対応モデルなら、スマホへ通知を飛ばすこともでき、外出時の安心感が格段にアップします 。
防犯性が優れているグレモン錠に交換する
市販の高性能グレモン錠には、レバーにボタンロック機構を内蔵したモデルや、複数ポイントで同時にロックする多点締りタイプがあります。これらは従来品よりも耐ピッキング性能や耐風圧性能、防音性が強化されており、交換するだけで大幅な防犯性向上が期待できます。
特に、シリンダー付きグレモンハンドルの多点ロックモデルは、上下3点以上でしっかり固定するタイプが主流で、外部からの不正開錠を抑制できます 。これらの製品選びの際は、CP認定や各種防犯性能試験合格の有無を確認しましょう。
まとめ
本記事では「グレモン錠とは何か」を起点に、その仕組みやメリット・デメリット、代表的な種類、DIYでの取付・交換方法、業者依頼時のポイント、防犯性能を高める方法までを詳しく解説しました。グレモン錠はレバー操作ひとつで多点ロックを実現し、気密性や防音性に優れる一方、防犯性を補う対策が必要です。
DIYでの交換に自信がない場合は、専門業者に依頼することで安心かつ確実に施工できます。その際は鍵屋の鍵猿がおすすめです。年中無休で対応してくれて、北海道から沖縄までほとんどのエリアに対応しています。緊急時でもクレジットカード決済が可能なのも嬉しいですよね。
実績も豊富で年間10万件の問合せがあり、有名企業や官公庁との取引もあるので安心できますね。今なら1,000円割引クーポンも配布中なので、費用を抑えたい方にもおすすめです。鍵のトラブルでお困りでしたら鍵屋の鍵猿に依頼してみてはいかがでしょうか。
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