開錠と解錠の違いとは?意味の違いと正しい使い分けを解説

鍵を開けてもらうサービスを探していて、「開錠」と「解錠」という2つの言葉を目にし、違いに戸惑ったことはありませんか? どちらも同じ「かいじょう」と読みますが、鍵屋さんに鍵開けを依頼する際は意味が異なります。
言葉の違いを理解せず業者に依頼してしまうと、「思っていたのと違う…」というトラブルになりかねません。この記事では、業者に依頼する際に知っておきたい「開錠」と「解錠」の意味の違いと、状況に応じた正しい使い分け方を解説します。
鍵開けを業者に依頼しようと検討されている方は是非とも参考にしてみてください。
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この記事でわかること
- 「解錠」と「解錠」の違い
- 「解錠」と「開錠」のメリット・デメリット
- 「解錠」と「開錠」の費用相場
解錠と開錠の意味の違い
一般的にどちらも「鍵を開ける」動作を指し、施錠(鍵をかけること)の反対の意味で使われる点は共通していますが、その開け方に違いがあります。ここでは「解錠」と「開錠」という言葉の意味を整理します。
解錠とは?(鍵を壊さずに開ける方法)
解錠(かいじょう)とは、鍵穴や錠前を操作して錠を壊すことなく鍵を開けることです。漢字の「解」には「ほどく」「解き放つ」といった意味があり、その字の通り錠前の仕組みを解きほぐすイメージと捉えるとわかりやすいでしょう。
専門の工具や合鍵を用いて鍵穴を回し、鍵本体や扉を傷つけずに解決する方法を指します。例えば職人がピッキング(鍵穴のピンを工具で押し上げ回転させる)やバンピング(特殊なバンプキーをハンマーで叩いて解錠する)といった技術で鍵を開ける場合、それは解錠に分類されます。
具体的な場面としては、車のインロック(車内に鍵を閉じ込めてしまった)の救援では鍵穴から開ける解錠が行われます。また住宅玄関でも、ドアスコープ(のぞき穴)を外して特殊工具で内側のサムターンを回し開ける方法は、扉や錠前を破壊しないため広い意味で解錠と呼べます。
このように解錠は鍵そのものを壊さないのがポイントで、開けた後も同じ鍵・錠前をそのまま使えるメリットがあります。
開錠とは?(手段を問わず鍵を開ける方法)
開錠(かいじょう)とは、読んで字のごとく錠前を開くこと全般を意味する言葉です。方法は問わず、場合によっては鍵や扉を壊してでも開けることを含みます。最優先は「開ける」結果を得ることであり、あらゆる手段を講じて解決する方法が開錠です。
極端な例では、鍵穴にドリルで穴を開けてシリンダー(錠芯)ごと破壊したり、バール(工具)でドアをこじ開けたりすることも開錠に含まれます。
実際に鍵業者でも、鍵穴に接着剤を入れられるなど故障・破損で通常開けられないケースや、中に人が閉じ込められていて一刻を争う緊急時には、ドアやガラスを破壊してでも開ける「開錠」の手段を取らざるを得ない場合があります。
なお、業者間ではこうした破壊を伴う開錠のことを特に「破壊開錠」(破錠)と呼んで区別することもあります。 日常会話では「鍵を開ける」という意味で開錠と解錠を厳密に使い分けていない場合も多いのですが、上記のように解錠=非破壊で開ける、開錠=手段を選ばず開けるという違いがあることを覚えておきましょう。
鍵開けを業者に依頼するとき、「解錠」と「開錠」どちらが良い?
それでは、実際に鍵屋さんに玄関や車の鍵開けを依頼する際、自分のケースでは「解錠」「開錠」のどちらをお願いすれば良いのでしょうか?
前章で述べた通り両者には特徴の違いがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。一見すると「壊さずに開ける解錠の方が良さそう」と思うかもしれませんが、状況によっては開錠の方が適しているケースもあります。
ここからは解錠・開錠それぞれの利点と欠点を比較し、どんな場面でどちらを選ぶべきか考えてみましょう。なお、鍵開けを業者に依頼するメリットや注意点は以下の記事でも詳しく解説しています。併せてご確認ください。
解錠のメリット・デメリット
先述したように、解錠は非破壊で鍵を開ける方法です。できる限り現状を壊したくない場合に選択され、鍵業者が対応する際もまずは解錠を試みるのが基本となります。解錠の主なメリット・デメリットは次の通りです。
解錠のメリット1:鍵を壊さないため解錠後もそのまま使える
扉やシリンダーを破壊しないので、開けた後に鍵穴や錠前をそのまま継続利用できます。開錠のように鍵そのものを交換する必要がなく、交換費用が発生しない分コストを抑えられるケースが多いです。
元の鍵を後から見つけた場合もそのまま使える点で利便性があります。
解錠のメリット2:破壊がないためトラブル回避につながる
賃貸住宅の場合、鍵やドアは大家さんや管理会社の所有物です。入居者の過失で鍵をなくしてしまった際など、許可なく鍵や設備を壊してしまうと後でトラブルになる可能性があります。解錠なら鍵を傷つけないため許可も不要で、余計な修理負担や弁償を免れられます。
壊さず開けられるに越したことはないので、大家さんからも解錠での対応を求められることが多いでしょう。
解錠のデメリット1:開錠に比べ時間がかかる
高度な技術を要するため、解錠作業は開錠よりも時間がかかる傾向があります。鍵の構造が複雑だったり錠前が劣化・故障している場合など、開けるまで1時間以上かかるケースもあります。
安否確認が必要な緊急時や急いでいる状況では、このタイムロスが大きな欠点となります。
解錠のデメリット2:鍵の種類によっては対応できない場合がある
解錠できるかどうかは鍵の種類や状態によります。例えば最新式の防犯シリンダーはピッキングが極めて困難で、プロでも非破壊で開けられない場合があります。また鍵穴に異物が入って回らない、内部パーツが壊れている等の不具合が原因の場合も、結局ドリル等で壊して開錠せざるを得ないことがあります。
「解錠してほしい」と希望していても、最終的な方法は現場で業者が判断する点には注意が必要です。
開錠のメリット・デメリット
先述したように、開錠は手段を問わず鍵を開ける方法です。状況を選ばず確実に開けることを優先するため、鍵開けの最終手段とも言えます。
開錠の主なメリット・デメリットは次の通りです。
開錠のメリット1:短時間で確実に開けられる
開錠は最も迅速かつ確実に鍵を開けられる方法である点が大きな利点です。壊すことも辞さないためどんな鍵でも開ける成功率が高く、作業時間も最短で済みます。
そのため、緊急性が高い場合には開錠が優先されることがほとんどです。例えば閉じ込め事故の救助や、今すぐ重要書類を取り出したい金庫の解錠など、一刻を争う局面では開錠のスピードが何より重要になります。
開錠のメリット2:鍵紛失時に防犯面で安心
鍵を失くした状況では、開錠と同時に新しい鍵への交換まで行える点もメリットです。失くした鍵が後日見つかったとしても、交換済みなら悪用の心配がなく安心できます。
特に紛失した鍵が第三者に拾われる可能性がある場合には、開錠で素早く開けて鍵ごと交換してしまう方が安全策と言えるでしょう。防犯上、古い鍵穴を残さないことで今後のリスクを減らせます。
開錠のデメリット1:開錠後に鍵交換が必要なため費用が高い
鍵や扉を破壊する分、作業後に元通りに復旧する費用がかかるのが開錠の欠点です。玄関鍵など継続利用する箇所の場合、開錠後に新しいシリンダーへの交換費用が必須となり、解錠に比べトータル費用が高額になります。
よほど緊急でない限り、費用対効果の面ではデメリットに感じてしまうでしょう。
開錠のデメリット2:破壊箇所が広がるリスクもある
開錠では必ずしも鍵だけを壊すとは限りません。場合によってはドアノブや扉そのもの、窓ガラスなどを壊して中に入ることもあります。その際は鍵交換費用に加えてドアや窓の修理費用も発生するため、想定以上に出費がかさむ恐れがあります。
賃貸物件で原状回復義務がある場合は特に注意が必要です。このように開錠は便利な反面、壊した後のフォローに手間と費用がかかる点は覚えておかなければなりません。
解錠と開錠の費用相場
最後に、業者に鍵開けを依頼した場合の費用相場の違いについて確認します。解錠と開錠では作業内容が異なるため、かかる料金にも差が出ます。
ここでは一般的な玄関鍵を例に、それぞれの費用目安を見てみましょう。なお、鍵開けの費用相場やぼったくりを回避するコツについては以下の記事でも詳しく解説しています。併せてご確認ください。
解錠の費用相場
解錠(非破壊で鍵開け)を業者に依頼した場合の費用は、おおむね8,000円~20,000円前後と考えておくと良いでしょう。実際の料金は鍵の種類や難易度によって幅があります。
たとえば防犯性の低い昔ながらのピンシリンダー錠(ギザギザの刻みキー)であれば8,000~15,000円程度、ピッキング耐性の高いディンプルキーでは15,000~25,000円程度が一つの目安です
。
鍵穴の構造が単純なほど費用も低く、逆に電子錠(ICカードキーや暗証番号式錠)など特殊な仕組みのものは解錠作業だけでも料金が割高になるケースがあります。
開錠の費用相場
開錠を依頼する場合は、開錠作業費+新しい鍵への交換費用が必要になります。そのためトータルでは解錠より高額になる点に注意が必要です。具体的には、一般的な玄関シリンダーを開錠した場合、合計で約20,000~50,000円程度かかるケースが多いでしょう。
内訳を見ると、開錠作業自体の料金は解錠と同程度(15,000~25,000円前後)が相場ですが、新たに交換する錠前部品代と交換作業費で別途20,000円前後は見込んでおく必要があります。防犯性の高いディンプルキーへ交換する場合は30,000~60,000円程度とさらに高額になることもあります。
なお、開錠の際にドアや枠、ガラスなど鍵以外まで破壊した場合は、その修繕費用も別途発生します。想定外の出費を防ぐためにも、緊急時でない限り作業前に必ず見積もりを取り、費用を確認してから依頼することが大切です。
また鍵を紛失した場合には、たとえ解錠で開けられたとしても後日防犯のため鍵交換を行うと追加費用がかかります。自分の鍵の種類や状況を業者に伝え、総額でいくらくらいになるか事前に相談しておきましょう。
解錠と開錠の違いまとめ
項目 | 解錠 | 開錠 |
定義 | 鍵穴などを壊さずに開ける方法 | 手段を問わず鍵を開ける方法 |
鍵破壊の有無 | 破壊しない | 破壊する可能性あり |
解錠(開錠)後の利用 | そのまま使用可能 | 交換が必要になることが多い |
所要時間 | 比較的長い(10~60分) | 比較的短時間(5~30分) |
費用 | 8,000~20,000円程度 | 20,000~50,000円程度 |
こんな人におすすめ | 時間に余裕がありそのまま使用したい人 | 鍵が故障していたり急いでいる人 |
「解錠」と「開錠」はどちらも「鍵を開ける」という意味を持つ言葉ですが、使い方には明確な違いがあります。解錠とは、鍵や錠前を壊さずに開ける行為を指し、ピッキングや専用工具を使って鍵穴の構造を利用して開ける方法です。
一方の開錠とは、破壊的な手段を含む、手段を問わずに鍵を開ける行為を指します。つまり、解錠は「壊さず開ける」ことを前提としており、開錠は「結果として開けば方法は問わない」という考え方がベースです。
実際の現場では、可能であればまず解錠を試みるのが一般的です。鍵を壊さなければ、そのまま使用を継続できますし、費用も抑えられます。しかし、緊急時や鍵の損傷・紛失といったケースでは、開錠という選択が必要になる場合もあります。
自分の状況がどちらに当てはまるのかを理解しておくことで、業者とのやり取りもスムーズに進み、不要なトラブルや出費を防ぐことができるでしょう。
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